三建産業株式会社
弘中秀文さん(仮名・技術職) 30歳
コンサルタントとの対話によって「大切にしたい価値観」とマッチする企業に出合えた。
「地元で自身の力をもっと試したい」という想いを抱き、転職活動に臨んだ弘中さん。1度目の転職ではその願いをかなえられず、「もっと下調べが必要だった」と反省して再度転職活動に臨む。
転職支援会社の力を借りることにした弘中さんは、地元企業に強いというリージョナルキャリア広島に相談。担当コンサルタントの手厚いサポートを受け、自身の価値観や希望を改めて整理できたという。
現在は工業炉の企画からメンテナンスまでを一貫して手がける三建産業株式会社で技術職として活躍。「日々成長を実感し、充実しています」と自身の志向性にマッチした企業との出合いを喜ぶ弘中さんの転職体験談を紹介する。
※本記事の内容は、2024年7月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで71日間
転職前
- 業種
- システム専門商社
- 職種
- 導入・サポート
- 業務内容
- 3D CADや解析ソフトの導入およびサポート業務
転職後
- 業種
- 工業炉メーカー
- 職種
- 技術職
- 業務内容
- 工業炉にまつわるエンジニアリング業務
コンサルタントに相談したことで、自身の価値観がより明確に。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
三建産業株式会社は、工業炉の企画・設計・現地組立・メンテナンスまでを一貫して手がける会社で、私は設備の現地立ち上げから試運転を担当しています。
「工業炉」と聞いてもよくわからない方も多いかもしれませんが、鉄や銅、アルミニウムなどを溶解し、鍛造用加熱、熱処理、めっきなどの加工・処理を行う生産設備の総称です。
自動車、ロケット、スマートフォンなどに用いられる金属製品を製造する工場で当社の工業炉が重要な役割を果たしており、特にタワータイプのアルミニウム溶解炉は国内外で高い評価を得ています。
私はお客さまに納入した工業炉を長期間安全にお使いいただくためのメンテナンスを担当する技術職として入社しました。メンテナンスを行うためには製品について深く理解する必要があると感じ、現在は志願して試運転業務を担当しています。
お客さまの要望に応じたさまざまなスペックを考慮して製品を設計・製作しており、現場で設備を立ち上げて運転し、不具合なく要求されたスペックを満たせているかを確認します。
現地では何かしらの調整対応が必要となりますが、その場で解決してお客さまに引き渡しを行います。その意味で、工業炉の仕組みや自社の技術について学ぶ機会が多く、非常に充実した日々を送っています。
入社前のご経歴を教えてください。
高等専門学校を卒業後、航空整備士として働いていました。ボーイング777型機の一等運航整備士の資格も取得し、運航便の整備から夜間の部品交換など幅広い業務を担当し、業務には大きなやりがいを感じていました。
ただ、月の半分が夜勤である働き方は長く続けることが難しいと感じるようになりました。また、所属する会社が大手航空会社の子会社ということもあって、独立した企業で自分の力を試したいという思いも強くなりました。
転職を考える際、地元で働ける良い会社はないかと悩んだ末、高専時代の恩師に相談して前職のベンチャー企業への転職を決意しました。
転職のきっかけは?
入社してみると、事前に聞いていた人員体制や業務内容と大きく異なり、業務を続けることが難しいと感じるようになりました。恩師からの紹介ではありましたが、事前にしっかりと確認を取らなかったことを反省しています。
転職して間もないこともあり、頑張りたい気持ちもありましたが、長期的に働くことは難しいと判断し、再度転職活動を開始しました。
転職活動はどのように進めましたか?
今回は転職支援会社の力を借りることにし、複数の会社に登録しました。最初に大手の支援会社に登録しましたが、表面的な質問が中心で形式的な対応に感じました。面談後にたくさんの求人情報が届いたものの、「数を撃てば当たる」というスタンスが私には合いませんでした。
そこで、大手だけでなく地元に強い支援会社も探して、リージョナルキャリア広島に相談しました。担当コンサルタントの瀬川さんは大手とは対照的に、私のことをしっかり見てくれて、話を聞いてくれるところが印象的でした。
私が大切にしている考え方や価値観を明確にし、単に「経験を活かす」というだけでなく、どんな会社や職場が自分に合っているのかを導き出してくれました。
今の会社に決めたポイントは?
大きく三点あり、一つ目は地元広島の企業である点。二つ目はニッチな領域ではあるものの独自技術で高いシェアを持っている点。そして大きな決め手となったのは三つ目で、「自分に合った働きやすそうな職場」と感じた点です。
瀬川さんからの紹介や選考プロセスを通じて感じたのは、「意欲のある人にどんどん責任ある仕事を任せてくれそう」ということです。そして年齢や社歴に関係なく積極的に取り組む人が評価される職場という印象を持ちました。
以前はがんばっても管理職になることは難しく、先輩や上司も割り切ったり諦めている人が多くいました。
でも私はそのことに抵抗があったので、三建産業の実力主義的な面は自分にとても合っていると感じました。手を挙げればいろんなチャンスがあるという点では、ひとつの部署・業務にとどまらず、さまざまな経験を積みスキルを磨けそうとも感じました。
自分にマッチする企業と出合うために、自身がどんな人間かを理解することが重要。
転職していかがですか?
入社前に感じていたとおりの職場で、フットワークが軽く決断が速い会社風土です。自主性を重んじる一面もあるため、受け身で指示待ちのスタイルの人にはあまり合わないかもしれません。
先ほどお話しした通り、試運転業務への変更もすぐに受け入れてもらいましたし、早い段階で現場を一人で任せてもらえました。現場でサイレンが鳴ると一人で原因を特定し対応を考えなければなりませんから、緊張感はありますが、だからこそ日々成長を実感し、充実しています。
転職して良かったと思うことは?
地元広島の企業で、目標を持って前向きに仕事に取り組めています。自分に合う会社を紹介してもらえ、本当に良かったと思っています。
困っていることや課題はありますか?
まだまだそのレベルに達していないと考えていますが、トラブル対応においてもさまざまなケースを経験し、成長していきたいです。
今は学ぶ時期だと思っており、ある程度成長した後に課題が次々現れると予想していますので、それらを一つずつ解決していきたいです。
生活面の変化はありましたか?
前々職からの変化としては、やはり地元に戻ってきたことで、親や祖父母とゆっくり話す時間が増えました。地元の友人と一緒に食事に行ったりして充実していますね。
現在の試運転業務では納入先への出張も多いですが、休日にはその土地の観光地を巡ったり、美味しいものを食べ歩いたりして、これはこれでとても充実しています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
向き合ってくれる担当コンサルタントに相談すべきだと思います。仕事内容や条件面だけであればインターネットで検索して自分一人で求人を探せますが、「どんな職場とマッチするのか」という点は難しく、しかもそれが何より重要です。
自分にマッチする企業と出会うためには、まず自分がどんな人間かを理解しておかないといけませんが、自分のことって意外とわかっていないことが多いですよね。
私も面談で瀬川さんからさまざまな質問を受けて気づき、うまく整理してもらうことで自分が大事にしていることが見えてきました。そして、その上で私に合う会社や職場を紹介していただけました。
瀬川さんに出会っていなければ、おそらく今の会社を知ることもなかったと思うので大変感謝しています。