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転職ノウハウ2021.08.12

【保存版】転職活動の第一歩!履歴書・職務経歴書の作成ポイント完全解説

リージョナルキャリアのコンサルタント、原田です。

履歴書・職務経歴書の作成は、転職活動の第一歩としてとても大切です。そこで今回は、履歴書・職務経歴書をきちんと仕上げるポイントをまとめてみたいと思います。

基本的なことからお伝えしますので、すでに作成済みの方も今一度チェックしてみてください。

レジュメ.jpg

はじめに

職業柄、多くの方の履歴書・職務経歴書(総称してレジュメ)を拝見していますが、中には非常に簡素だったり、言葉を選ばずに言えば"ぐちゃぐちゃ"な状態で提出される方もいらっしゃいます。

レジュメは、いわば自身のキャリア(職業人生)を代弁してくれる存在です。少なくとも転職活動において企業に提出するものと考えれば、しっかりと作り込むべきものと言えるでしょう。

まずは時間をかけてキャリアを振り返り、自身の経験・実績・強みを整理し、自分自身が納得できる形に落とし込むこと。そのうえで、相手にどう伝えれば効果的かを考え、工夫を重ねていくことが大切です。

今回の内容が、その一助となれば幸いです。

基本のキ

まずは、レジュメ作成における基本的なポイントから押さえていきましょう。

手書きの必要なし

近年では、手書きの履歴書を求められるケースはほとんどありません。履歴書・職務経歴書ともに、PCで作成したものでまったく問題ありません。

面接時に書類を持参する場合も、企業側から手書き指定がなければ、PCで作成したものをプリントアウトし、写真を貼り付けて提出すれば十分です。

ちなみに、「スマホだけで」「かんたん作成ツール」といったWebサービスも存在しており、テンプレートに沿って順に入力すれば自動でレジュメが作成される便利な仕組みもあります。

確かに手軽ではありますが、テンプレート(あるいはサンプル)に頼りすぎると、「自分らしさ」や「リアリティ」に欠けた内容になってしまう恐れがありますので注意が必要です。

また、作成にかかる手間や時間を省くこと自体は否定しませんが、前述のとおり「キャリアを振り返り、自身の経験・実績・強みを整理する」という思考プロセスそのものを簡略化してしまうのは避けるべきです。

写真はちゃんとしたものを

言うまでもありませんが、清潔感があり、好印象を与えられる写真を用意しましょう。

たとえば、「髪がボサボサ」「眉間にシワが寄っている」「写真全体が暗い」といった状態では、どんなに中身が素晴らしくても「この人に会いたい」と思ってもらうのは難しくなってしまいます。

「フォント」「級数」「西暦/和暦」は統一を

フォントや級数(文字サイズ)が混在していて、まるで新聞の切り抜きで作った脅迫文のようになっている......なんてことにならないよう、注意しましょう(苦笑)。

また、細かい点ではありますが、「履歴書は和暦、職務経歴書は西暦」といったケースもよく見られます。それぞれを突き合わせて経歴の整合性を確認する際、意外と"地味なストレス"になりますので、必ずどちらかに統一してください。

普段のビジネスシーンと同様、書類作成においても、読み手に対する「気配り」が大切ですね。

誤字脱字、年月の誤りがないか繰り返しチェックを

誤字や脱字があると、どうしても雑な印象を与えてしまいかねません。

また、職歴などの年月の誤りにも注意が必要です。「記憶違いで」「ついうっかり」と軽く受け止める方も多いのですが、意図的でなかったとしても、内容によっては「経歴詐称」と見なされてしまうリスクがあります。

このリスクを避けるためにも、「西暦/和暦」の表記を統一しておくことはとても重要です。

また、役職名の誤記が原因で"内定直前に不採用となった"という事例もあります。提出前には、必ず繰り返しチェックを行いましょう。

履歴書作成のポイント

次に、履歴書を作成する上でのポイントを見ていきましょう。

学歴について

小学校や中学校の記載は不要です。高校(卒業)以降の学歴のみで構いません。

また、大学・専門学校などの学部や学科は、省略せずに正式名称で正しく記載しましょう。学校名や学部・学科名が変更されている場合には、当時の名称に加えて、現在の名称も併記しておくと親切です。

▼OK例

A大学B学部C学科(現D学科)卒業

職歴について

社内での部署異動は、原則として記載の必要はありません。また、各職務の業務内容についても、この欄では記載しなくて構いません。

▼NG例

○年○月 ABC株式会社 入社
     ~~業務に従事
○年○月 △△部に異動
     ~~業務に従事
○年○月 ABC株式会社 退職

▼OK例

○年○月 ABC株式会社 入社
○年○月 一身上の都合により/会社都合により/契約期間満了につき 退職

賞罰について

「賞罰」の「賞」は、受賞歴や表彰歴を指します。全国大会や国際大会など、一定の公的な評価を伴う受賞歴がある場合には、受賞年月・正式な賞名とあわせて記載しましょう。

※社内表彰や、知名度の低い賞については記載の必要はありません。

賞罰の「罰」は、懲役や罰金など、有罪判決を受けた「刑事罰」を指します。これを正しく申告しない場合、内容によっては「経歴詐称」と見なされる可能性もあります。

※民事事件や係争中の事案、起訴猶予となったケースについては記載不要です。

いずれもなければ「なし」の記載で構いません。

職務経歴書作成のポイント

最後に、職務経歴書を作成する際のポイントをまとめておきます。

分量について

多すぎても、少なすぎても適切とは言えません。年齢やキャリアの長さに応じて、以下の目安を参考にまとめましょう。

【20代】1枚半~2枚

【30代】2枚~2枚半

【40歳以上】最大で4枚程度

※いずれもA4サイズ・本文10ポイント程度を想定しています。

形式は「編年体」が基本

履歴書が編年体(時系列:古い順から新しい順)で構成されているため、職務経歴書もそれに合わせるのが一般的です。

直近の経験から書き始める「逆編年体」という方法もありますが、読み進めるにつれて過去の内容の印象が薄れてしまうというデメリットがあります。

また、経験ごとにまとめる「キャリア式」の場合は、転職回数が多い場合などにうまく集約しやすいという利点がある一方で、成長のプロセスが見えづらくなったり、内容が抽象的になりがちという欠点もあります。

そのため、時系列に沿ってキャリアを一連の流れとして示せる「編年体」が、もっともオーソドックスで分かりやすい形式と言えるでしょう。

「何をした」だけでは不十分

業務内容については、経験してきたことをただ羅列するだけでは不十分です。人事担当者が見ているのは、それ以上に「どれぐらいやったか」「どのようにやったか」といった部分です。

たとえば、人事(採用)経験者の場合のOK例・NG例を挙げてみます。

▼NG例

採用担当として新卒採用・中途採用業務に従事。新卒採用においては定期的な学校訪問によりリレーションをつくり、採用目標数をクリアしてきました。中途採用においては採用プロセスの改善によって決定率の向上に貢献しました。

▼OK例

採用担当として新卒採用・中途採用業務に従事。新卒採用においては約20校の学校を定期訪問し、訪問の際には学校担当者が関心を持っているテーマに対して必ず話題を持参するなどしてリレーションを形成。毎年約15名の採用目標数を6年間にわたりクリアしてきました。中途採用においては3回の面接と学力試験の実施が応募者の負担となり、選考途中で辞退されるという課題がありました。そこで、採用プロセスの変更を自ら起案し、「面接1回・学力試験なし」で応募者をジャッジできるスキームを構築。決定率を約25%上げることに成功しました。

太字部分が「どれぐらい」「どのように」を示すポイントです。

経験をアピールするには、実績を数値化したり、具体的なエピソードを添えて、第三者が客観的に評価できるよう工夫することが重要です。

つまり、「○○という仕事をした」だけで終わらせず、

その仕事は「○○が課題/肝で」

だからこそ「○○という意図を持って」「○○という工夫をし」

その結果「○○という成果を残すことができた」「○○と評価された」

といったところまで言語化できてこそ、自分ならではのアピールになります。

他にも、たとえばエンジニアであればスキルシートを、クリエイティブ系であればポートフォリオを用意するなど、職種によって工夫できるポイントはまだまだたくさんあります。

本当は細かくご紹介したいところですが、さすがに一記事にはおさまりきらないので(笑)、今回は割愛させていただきます。

おわりに

以下より、履歴書フォーマット・職務経歴書フォーマット・職務経歴書サンプルをZIP形式でダウンロードいただけますので、よろしければ参考にしてみてください。

また、今回ご紹介しきれなかった内容をもっと詳しく知りたい方や、実際にレジュメの添削を希望される方は、ぜひ原田までお気軽にお声掛けください。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

チーフコンサルタント 
原田 昌和

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