2022.03.13
首位奪還へ!カープ再建の鍵を握る最新テクノロジーと58歳の転職者
リージョナルキャリア広島のコンサルタント、原田です。いよいよ今年もプロ野球シーズンがやってまいりました。4年ぶりの優勝を目指す我らがカープの動向が気になり、なかなか仕事に身が入らない毎日ワクワクする日々です。
そんなカープの今シーズンのトピックスの一つといえば、映像分析システム『ホークアイ』が導入されたことです。
最新鋭の映像解析システム「ホークアイ」
ホークアイはHawk-Eye Innovations社(2011年にソニーが買収)が手掛ける映像解析システム。球場に設置された高性能カメラで選手やボールの動きをとらえ、画像解析技術を組み合わせて数値で解析することができます。
MLBでは2020年に全30球団が導入し、NPBでは昨年、東京ヤクルトスワローズがいち早く導入、20年ぶりの日本一に輝いたことから注目が高まっていました。
ホークアイについて、ソニーPCL担当者は「ピッチャーがボールを離した瞬間の位置や、ボールの回転も追いかけられる。人に関しては17個の関節やポイントをとっている。守備の動き出しが遅かったとか、戦術的な情報としてもとらえられる」と語っています。
(以下、広島テレビYou Tube動画より)
そしてこのホークアイの担当者として奮闘しているのが、情報処理部の土井一生さん(59)。実は土井さん、つい数ヶ月前に球団職員となった新入社員。前職は佐賀県の高校の教頭先生でした。
還暦を前に、夢を追い求めて新天地へ
土井さんは佐賀県の伊万里商業高校で教鞭をとっていた方です。数学が専門で、データ分析に欠かせない統計学の知識に長けていました。教職に就いて36年、定年後を考えて何気なく求人を見ていたところ、目に止まったのがカープの求人でした。
少年時代、友達はみんな巨人ファン。しかし、弱小ながら全力で戦うカープに惹かれた土井さんは、現在に至るまで筋金入りのカープファンだったのです。「大好きなカープで働いてみたい」・・・"ダメ元で"と、グッズなどの販売管理の求人に応募したところ、球団は土井さんの数学教師としての経歴に目を付けました。「データ分析をお願いできないか」と-。
そして採用が決まり、家族と暮らす佐賀を離れて単身で広島へ。転職を打ち明けられた家族も大変驚いたといいます。奥様のさとえさんは、「主人の性格からして、やりたいことをやり遂げるタイプなので、応援しようとすぐに思った。自分の好きなように第二の人生を歩んでほしいと思った」と振り返ります。
そして2021年9月、球団初となる元教員の職員が誕生したのです。現在、土井さんは情報処理部に所属し、データ分析を担当しています。
還暦を前にしてもなお、自身の夢や憧れに対する情熱を持ち続け、新しい世界に飛び込む決断をされた土井さんはとても素敵だなと思います。
また、いくら夢や情熱を持っていても、それを叶えるのは決して簡単なことではないと思います。58歳という年齢を考えると、かなり難しいのが実情でしょう。
それでも土井さんが夢を叶えたのは、教員という仕事を全うし、その経験を評価されたからこそ。きちんとキャリアを積んでいれば、こうしてチャンスを掴むことができるということをあらためて感じました。土井さんの挑戦と、カープの奮闘を心から応援したいと思います。いざ日本一へ、頑張れカープ!
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