2022.07.24
なぜ年収が上がらない?意外と見落としがちな「年収を決定づける要因」とは
リージョナルキャリア広島のコンサルタント、原田です。昨日の日経新聞に出ていた「東京エレクトロン、夏の賞与300万円超に」の記事。さすが半導体の世界はすごいことになっていますね。
同社に限らず、半導体業界は"バブル状態"で、どんどん年収水準が上がっています。他にも、金融や総合商社など、「年収が高い業界」というのはなんとなく皆さんご存知のところかと思います。
私たちが普段、転職相談を受ける中でも「年収を上げたい」というご相談は少なくありませんが、そんなときにお伝えしていることを、少しご紹介したいと思います。
自分の努力だけでは年収を上げられない?
どうすれば年収を上げられるのでしょうか。今の仕事で成果を出す?自分の能力を高める?もちろん正解でしょう。でも、その他にも年収を左右する要因があります。
あらためて、年収に影響を与える要因をしっかり抑えておきましょう。
<年収に影響を与える6つの要因>
- ・自分の能力
- ・業界
- ・業界順位
- ・グローバル企業 or ドメスティック企業
- ・顧客からの距離
- ・直接部門 or 間接部門
まず「自分の能力」。スキルを身に付け、高め、仕事に活かして成果を出せるかどうか。これは言うまでもないと思います。それから「業界」。冒頭でもお伝えしたように、年収が高い業界と低い業界があり、多くの場合は利益率の違いによるものです。利益率の高い業界の方が高い給与水準を期待できます。
さらに、同じ業界であっても「業界順位」によって差は出ます。例外はありますが、一般的には業界順位が高い会社の方が給与水準は高くなります。そうすると、同じ営業という仕事でも、利益率の低い業界から高い業界へ、あるいは業界10位の会社から業界1位の会社へ転職したら年収が上がった、ということが起こり得ます。
それから、日本は平均年収が30年以上変わっていないと言われていますが、世界でビジネスを展開する「グローバル企業」は給与についても"世界基準"となるため、国内だけでビジネス展開する「ドメスティック企業」に比べて年収水準が高くなる傾向があります。
また、「顧客からの距離」が遠い企業、つまり"下請け"になればなるほど給与水準は下がりますし、利益を生み出す「直接部門(プロフィットセンター)」の方が、「間接部門(コストセンター)」よりも給与水準は高くなります。
これらの要因が掛け合わさることで、年収水準はざっくり決まってきます。「当たり前の話だな」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外にも多くの方は見落としがちです。
要因を見直すことで、新しいチャンスに出会える可能性も
もちろん、「都市部と地方」によっても状況は異なりますし、これら以外にも様々な要因がありますので、ご相談を受ける際はあくまでご相談者のケースに応じてアドバイスをさせて頂いています。
また年収以外にも、転職やキャリアについて「こうしたい」というご相談を受ける中で、そのために何が大事な要因であるかお伝えしているのですが、そのときに"ハッと"されている方も珍しくありません。
どんな要因について考えないといけないのか、見直す必要があるのか、まずそこをしっかりと確認することが、新しいチャンスに出会う第一歩かもしれません。もし自分だけでは難しいという方はご相談ください。ぜひ対話をしながら、ともに考えていきましょう。
※参考
NIKKEI STYLE『令和版「年収決定の方程式」給与アップの秘訣とは?』
株式会社クライス&カンパニー代表取締役/株式会社リージョナルスタイル取締役 丸山貴宏著