2024.04.26
マツダに続きひろぎんホールディングスも。広島で「女性エグゼクティブ登用」が活発化の動き
リージョナルキャリア広島のコンサルタント、瀬川です。
四女が小学校に入学して早1ヶ月。毎日楽しそうに学校に通ってくれて一安心しております。
子どもたちが通う小学校に4月に着任した校長は女性の方で、入学式での挨拶の言葉や、丁寧で温かさの伝わってくる振る舞いに安心感を持ちました。実際に、子どもたちとの距離も近くとても親しみやすい方のようです。
個々のキャラクターによるところも大きいでしょうが、私の時代の"校長先生"と言うと、あまり近づきたくない遠い存在だったように思いますが、時代は変わりましたね(苦笑)。
小学校の「女性校長」の現状
文科省が発表している統計資料(文部科学統計要覧)によると、小学校の教員に占める女性の割合は62.4%であるのに対し、校長の女性割合は25.1%に留まっているようです。
それでも民間企業の女性管理職比率と比較すると高いと言えますが、教育現場においても、もっと女性管理職が増えると良いなと思うところです。
民間企業の「女性管理職」の現状
その民間企業については、昨年6月に閣議決定された「女性版骨太の方針2023(PDF)」を受けて、企業の本気度が変わってきた印象です。
この方針では「女性活躍と経済成長の好循環の実現に向けた取組の推進」が大きなポイントとなっており、具体的にはプライム上場企業に対して、下記の施策を講じるよう求めています。
- ①2025年を目途に、女性役員を1名以上選任するよう努める
- ②2030年までに、女性役員の比率を30%以上とすることを目指す
- ③これらの目標を達成するための行動計画を策定する
※いずれも罰則のない努力義務
身近なところでも、先ごろ中国新聞社が実施した、中国地方に本社を置くプライム上場企業の女性管理職比率に関するアンケート調査の結果では、アンケートに回答した全20社(未回答15社)すべてが女性役員を置いており、役員全体に占める割合は9.3%とのことでした。
ただ、社外取締役などを除いた社内人材に限ると20社中12社では女性役員がいなかったということで、つまり現状は女性役員の多くが「社外取締役」であることが浮き彫りとなっています(参考)。
プライム上場企業では、取締役の3分の1以上を独立社外取締役に選任することが求められていることから、女性の社外取締役を選任することで二つの目標値を改善する狙いが透けて見えてしまいます。
女性の社外取締役の母数が増えることで、それが社内の女性管理職の育成などに繋がっていくという面もあるでしょうし、一概に否定するものでもないのですが、社内取締役(社内人材)が増えていくと良いなと思います。
広島でも活発化する女性のエグゼクティブ登用
その点からすると、マツダ(株)では昨年4月、生え抜きの竹内都美子氏が女性初の執行役員に就任しています。
また、今年4月には(株)ひろぎんホールディングスで、中途入社の木下麻子氏がこちらも同社初の女性執行役員に就任しており、社内人材のエグゼクティブ登用の動きが活発化してきていると感じます。
多くの企業は非上場であり、目標数値は定められていないわけですが、それでも女性活躍(というか、性別や年齢を問わず正当に評価すること)と本気で向き合い、取り組む企業を全力で応援していきたいと思います。
うちの四人の娘たちが社会に出るころには今とはまったく違う景色になっていることでしょう。
そうなっていてほしいと切に願っております。