地域情報ブログ

転職ノウハウ2021.09.10

【Q&A】転職活動では何社応募する?まずはたくさん応募するべきって本当?

リージョナルキャリア広島のコンサルタント、原田です。豪雨災害で復旧中だった自宅の工事も終わり、ようやく島根(妻の実家)から広島に戻ってまいりました。やっぱり我が家は落ち着きますね~(笑)

さて今回は、Uターン転職を希望する方からよく聞かれる質問に対して、Q&A形式でお伝えしていきたいと思います。


Q&A.jpg




Question
転職活動では何社応募するのが良いですか?まずはたくさん応募する方が良いですか?

よほど「この会社に転職したい」と絞っている場合を除き、いくつかの企業に並行して応募するケースが一般的です。では何社応募するのが良いのでしょうか?同時応募する場合の注意点を含めて見ていきましょう。



書類通過率はケースバイケース


まず前提として理解しておくべきは、書類通過率はケースバイケースということです。「一般的には○%」といった情報もよく出ていますが、私自身の経験からすれば、まったくあてにならないと感じています(苦笑)

分かりやすいところで言えば、以下のようなケースで通過率の高低があります。

書類通過率【高】
書類通過率【低】
採用要件とのマッチ度が高い 採用要件とのマッチ度が低い
応募先が同業種/同職種である(即戦力) 応募先が異業種/異職種である(未経験)
応募書類が十分作り込まれている 応募書類の作り込みが甘い/不十分

ただし、A社に対して応募する場合、「自分で直接応募」と「エージェント経由で応募」では通過率が異なったり、「エージェントB社経由で応募」と「エージェントC社経由で応募」で通過率が異なることも珍しくありません。それこそ"タイミング"に左右されることもあります。「通過率○%だから○社応募する」というロジックは当てはまらないと考えて頂いて良いと思います。


「まずは30社応募しましょう」の是非


当たり前ですが、応募して書類通過となることもあれば、書類NGとなることもあります。そのため、NGとなる可能性を見越して、複数応募することは決して悪いことではありません。しかし"数撃ちゃ当たる"と言わんばかりに手当り次第に応募するのはいかがなものかと思います。「まずは30社応募を目指しましょう」などとハッパをかけてくる転職エージェントもあると聞きますが、もし仮に30社応募して30社通過したらどうするのでしょう?現実的にはすべて通過ということはないとしても、仮に10社通過したら、10社の面接を受けるのでしょうか?面接辞退するぐらいなら最初から応募するべきではありませんし、面接を受けるにしても、10社分の面接準備をきっちり行い、それぞれに全力で臨むだけでも、相当な労力です。

ここでポイントになるのは、しっかり優先順位を付けるということです。もし本当に興味を持った会社が30社あるのなら、その中で第一志望群、第二志望群といった具合に何社かずつセグメントしてみましょう。おそらく上位群には3~5社が残り、あとは"とりあえず"下位群に入れておくという程度か、そもそも選択肢から消えていくはずです。もちろんしっかりセグメントするためには、各社について深く情報収集したり、自身のキャリアイメージや、転職によって実現したいことと照らし合わせていく必要があります。「何社応募するべきか」の前に、「どこに応募するべきか」を明確にしましょう。そして全力で面接に臨める社数を想定し、優先度の高い数社から応募していきましょう。


無理なくスケジューリングできるか


複数応募して、複数通過した場合、それぞれ面接に臨むことになります。面接はほとんどの場合「平日の日中」に行われます。また、1社につき複数回の面接が実施されるケースが大半です。最近はオンライン面接が増え、日程調整がしやすくなったという声も多いですが、在職中の方であれば特に、平日の日中に何度も面接の時間を確保するのは容易ではないでしょう。また、Uターン希望で県外にお住まいであっても、最終面接(社長面接など)では「広島で直接会いたい」という企業もまだまだ少なくありません。それらの調整において時間がかかったり、リスケを繰り返したりしているうちに、企業側の温度が下がったり、心象が悪くなってしまう場合もあります。そのリスクをできるだけ回避し、無理なくスケジューリングするためにも、やはり応募企業の優先順位付けは重要と言えます。


選考スピードはバラバラ


それから、特に初めての転職(転職経験が無い)という方が陥りがちなのが、複数社の選考を並行して進めたものの、「すべての選考結果が出るまで意志決定できない」というケースです。例えば、選考が早く進んだA社から内定が出た。しかしB社・C社はまだ次の面接を控えている。「A社への返事はいつまで待ってもらえますか?」と・・・。

新卒時の就職活動では各社の選考スケジュールがある程度揃っているため、近いタイミングで出た内定の中から選択して意志決定することができますが、転職活動ではそうはいきません。選考フローやスピードは各社によって異なるため、「すべてのカードがテーブルの上に出揃う」ことはまず無いと理解しておきましょう。応募時に優先順位を付けるように、面接段階でも絶えず優先順位を確認し、各社ごとの進捗に対して、選考を継続するのか否か、内定を承諾するのか否か、その都度意志決定していくことが重要です。プロポーズされた相手に対して、「他にもアタック中の人がいるから」と返事をしてしまうようなことにならないようご注意を・・・。



Anser
◆「○社応募するべき」という答えは無い(ケースバイケース)
◆「書類通過したら全力で面接を受けたい企業」「内定が出たら承諾したい企業」に照準を合わせる
 →無理のない活動スケジュールを想定し、優先順位を付ける
◆何社応募したとしても、選考が進めば、1社ずつ意志決定("とりあえずキープ"はご法度!)


ちなみに、「まだ企業への応募は考えていない」という場合も、「応募するなら」「転職活動するなら」というシミュレーションを一緒に行わせて頂くことも少なくありません。「もし」「いつかは」という前提でもご相談頂ける相談会を開催していますので、ご興味あればぜひお声掛けください。



相談会情報




この記事を書いた人

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原田 昌和

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